本記事では、ネイリスト技能検定試験について詳しく解説をします。検定試験の基礎知識から、開催日や採点基準まで幅広い情報を網羅できるので、受験を考えている方はぜひ参考にしてください。
ネイリスト技能検定試験とは
ネイリスト技能検定試験とは、国際的に通用するネイリストの育成を目指す「公共財団法人日本ネイリスト検定試験センター」が主催する、実践に役立つ検定試験です。正しい技術と知識の向上を目的としています。2025年には実施27年を迎え、これまでに約10万人の受験者実績があります。
等級について
ネイリスト技能検定試験の等級は、1級から3級までの3段階です。1級が最高位となっています。それぞれについて詳しくみていきましょう。
3級の目標は、ネイリストベーシックのマスターです。ネイルケア・ネイルアートに関する基本的な技術および知識が求められます。受験資格は義務教育修了者で、受験料は6,800円(税込)です。
2級の目標は、ネイルケアのプロフェッショナルです。サロンワークで通用するネイルケア・リペア・チップ&ラップ・アートに関する技術および知識が求められます。受験資格は3級取得者で、受験料は9,800円(税込)です。
1級の目標は、トップレベルの総合プロネイリストです。トップレベルのネイリストとして
必要とされる総合的な技術および知識が求められます。受験資格は2級取得者で、受験料は1万2,500円(税込)です。
各級、合格者には合格証書が発行されます。また、1級の合格者には、認定バッジが付与されます。
試験内容について
試験内容は、各級共通で実技試験と筆記試験の2つです。ただし、前回の試験結果が「筆記のみ合格」の場合には、次回試験で同級を受験する場合に限り筆記試験が免除されます。
合格率について
ネイリスト技能検定試験の合格率は63.63%です。各級の合格率は、3級が85.24%、2級が43.54%、1級が39.62%です。3級ではほとんどの受験者が合格をしていますが、2級に上がった途端に合格率が半分近く下がっていることがわかります。また、1級の合格率はさらに低下し、4割を切っています。
上記のことから、等級が上がるごとに、合格難易度も上がっていくことがうかがえます。
実技試験
この項では、各級の実技試験の採点基準について詳しく解説していきます。練習や対策の参考にしてください。
3級の採点基準
3級は、事前審査10分、実技試験65分の計75分となります。採点基準は、テーブルセッティング&消毒管理、モデルの爪・認定モデルハンドの状態のチェック、ファイル・エメリーボードの扱い方、ラウンドの仕上がり、プッシャーの使用方法、ニッパーハンドリング、クリーンナップ仕上がり、表面カラー、カラーラインどり、ネイルアート、全体の仕上がりです。
2級の採点基準
2級は、事前審査10分、実技試験85分の計95分となります。採点基準は、テーブルセッティング&消毒管理、モデルの爪・認定モデルハンドの状態のチェック、ファイルストローク、ラウンドの仕上がり、メタルプッシャーの使用方法、ニッパーハンドリング、クリーンナップ仕上がり、カラーリング、チップ&ラップ、ネイルアート、全体の仕上がりとサロンワークです。
1級の採点基準
1級は、事前審査10分、実技試験150分の計160分となります。採点基準は、事前審査ではテーブルセッティング&消毒管理、モデルの爪・認定モデルハンドの状態のチェック、プレスオンチップの状態のチェックとなります。
本番で見られるポイントは、スタイリング、ハイトポイントの位置、フリーエッジの長さ、厚みの均一性、強度と耐久性、Cカーブにの均一性、キューティクルラインのスムーズさ、表面の仕上がり(光沢・気泡の状態)、チップの装着状態、イクステンショントータル、ミックスメディアアートです。
筆記試験
筆記試験は、マークシート形式で行われます。試験時間は、3級は30分、2級は35分、1級は40分です。
対策方法として、問題集を解くようにしましょう。公共財団法人日本ネイリスト検定試験センターからは、ネイリスト技能検定の筆記試験の公式問題集が発行されています。
公式問題集は1級から3級まで、各級5パターンの問題が掲載されています。1冊ですべての級に対応できるようになっているのです。
本番の筆記試験問題はこの問題集の中から出題されるので、受験生にとっては合格へ向けた必携のバイブルとなります。価格は4,400円(税込)で、送料が330円(税込)かかります。10冊以上の同時購入の際には割引制度が適用されます。法人の方は専用ページから購入し、こちらの制度を利用しましょう。
2025年度の試験日
検定試験は、春期・夏期・秋期・冬期に分かれています。2025年度の実施スケジュールについて詳しく解説していきます。
春期の実施日は、1級が4月12日(土)、2級が4月13日(日)、3級が4月20日(日)です。申し込み期間は2月1日(土)から2月28日(金)で、合格発表は5月下旬となっています。
夏期の実施日は、2級が7月19日(土)、3級が7月20日(日)です。申し込み期間は5月1日(木)から5月30日(金)で、合格発表は8月下旬となっています。1級の実施はありません。
秋期の実施日は、1級が10月18日(土)、2級が10月19日(日)、3級が10月26日(日)です。申し込み期間は8月1日(金)から8月29日(金)で、合格発表は11月下旬となっています。
冬期の実施日は、2級が1月17日(土)、3級が1月18日(日)です。申し込み期間は11月1日(土)から11月28日(金)で、合格発表は2月下旬となっています。1級の実施はありません。
試験会場
試験会場は、札幌・盛岡・仙台・東京・名古屋・新潟・金沢・大阪・広島・高松・福岡・沖縄になります。ただし、盛岡での開催は春期と秋期のみとなっています。応募時に選択した都市で受験することができ、会場の詳細は受験票にて確認する形式です。
3級試験では、上記の会場の他に「登録試験会場」でも受験をすることができます。登録試験会場とは、検定試験を実施するための条件を満たした教育施設や学校などのことです。
申し込み方法
受験手続きは、インターネットからの申し込みのみとなっています。
まず、ネイリスト技能検定試験のホームページの「申し込みはこちら」というボタンから、手続きをします。このとき「@mousikondenet.jp」「@veritrans.jp」「info@nail kentei.or.jp」からのメールが受信できるように設定をしてください。
次に、受験料の支払いです。クレジットカード決済とコンビニ決済から選ぶことができます。コンビニ決済は、申し込み後3日以内に支払いを済ませなければならないので注意してください。
最後に、受験票が届きます。申し込みをした翌月下旬ごろに発行される予定です。受け取ったら、内容に誤りがないか確認をしましょう。
まとめ
いかがでしたか。本記事では、ネイリスト技能検定試験について徹底解説を行いました。検定試験は1級から3級までの3段階あり、実技試験と筆記試験で構成されています。実技試験の採点基準や筆記試験の対策方法も紹介しました。また、具体的な開催スケジュールも記載してあります。受験を検討している方は、まずは資料請求をしたり、公式問題集で出題分野や傾向をつかんだりすることから始めてください。